Friday, August 04, 2006

電子写真用トナー及びその製造方法、二成分系現像剤

全項目
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】特許第3770000号(P3770000)
(24)【登録日】平成18年2月17日(2006.2.17)
(45)【発行日】平成18年4月26日(2006.4.26)
(54)【発明の名称】電子写真用トナー及びその製造方法、二成分系現像剤
(51)【国際特許分類】

G03G 9/087 (2006.01)
【FI】

G03G 9/08 325 G03G 9/08 331 G03G 9/08 381
【請求項の数】3
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願平11-283134
(22)【出願日】平成11年10月4日(1999.10.4)
(65)【公開番号】特開2001-13726(P2001-13726A)
(43)【公開日】平成13年1月19日(2001.1.19)
【審査請求日】平成15年11月17日(2003.11.17)
(31)【優先権主張番号】特願平11-124258
(32)【優先日】平成11年4月30日(1999.4.30)
(33)【優先権主張国】日本国(JP)
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
【住所又は居所】東京都港区赤坂二丁目17番22号
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】松岡 弘高
【住所又は居所】神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロックス株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】李 廷原
【住所又は居所】神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロックス株式会社内
【審査官】淺野 美奈
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-333583(JP,A)
【文献】特開平07-230186(JP,A)
【文献】特開平08-076478(JP,A)
【文献】特開平06-138701(JP,A)
【文献】特開昭60-104956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 9/087


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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する電子写真用トナーにおいて、前記結着樹脂が、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂とポリエステル樹脂とを含み、
前記不飽和カルボン酸の含有量が、23~40重量%であり、
前記ポリエステル樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1.5×104~5×104であり、数平均分子量(Mn)が4×103~8×103であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である、
ことを特徴とする電子写真用トナー。
【請求項2】
少なくとも結着樹脂及び着色剤を有機溶剤中に溶解又は分散して油相を調製する工程と、該油相成分を水相中で懸濁造粒する工程と、前記有機溶剤を除去する工程とを含み、
前記結着樹脂が、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂及びポリエステル樹脂を含み、
前記不飽和カルボン酸の含有量が、23~40重量%であり、
前記ポリエステル樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1.5×104~5×104であり、数平均分子量(Mn)が4×103~8×103であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である、
ことを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の電子写真用トナーと、キャリアとからなることを特徴とする二成分系現像剤。


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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に用いられる電子写真用トナー及びその製造方法、並びに該電子写真用トナーを含む二成分系現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42-23910号公報(米国特許第3,666,363号明細書)等に記載されているように多数の方法が知られているが、一般的には光導電性物質を利用した感光体層に種々の手段を用いて電気的な潜像を形成する露光工程、電子写真用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)を用いて現像する工程、トナー画像を紙等の記録材に転写する工程、該トナー画像を加熱、圧力、熱圧或いは溶剤蒸気等により記録材に定着する工程、感光体層に残存したトナーを除去する工程、といった基本工程から成り立っている。
【0003】
シアン、イエロー、マゼンタトナーを用い、鮮明なカラーの多色像を得る必要があるフルカラーのシステムでは、それぞれのトナー層を充分に熱溶融させる必要があり、このため熱ローラーの定着温度を、通常、紙に定着させる温度以上に充分に上昇させなければならない。このような複数回の現像を行い、定着工程として同一支持体上に色の異なる数種類のトナー層の重ねあわせを必要とするカラー電子写真画像では、カラートナーが持つべき定着特性は極めて重要である。即ち、定着したカラートナーは、トナー粒子による乱反射をできるだけ抑え、適度の光沢性が必要である。また、トナー層の下層にある異なる色調のトナー層を妨げない透明性を有し、色再現性の広いカラートナーでなければならない。
【0004】
また、カラーでは特にOHP(オーバーヘッドプロジェクター)画像を得る場合、透明性の高い画像を得ることが要求される。透明性は画像表面を平滑化することにより達成できるが、より平滑化させるためにはトナー軟化点を低く設定する必要がある。しかしながら、軟化点を低く設計すると、熱ローラーへのホットオフセットが発生してしまう場合が多い。この理由として、定着時にシャープにメルトし、画像表面が平滑になる低分子量のポリエステル樹脂は、内部凝集力が弱いためと考えられる。
【0005】
更に近年、紙等の受像層に定着した画像を良好な状態のままで保存したいといった要求が高まりつつある。とりわけ大量の複写物を取り扱う業種や、複写画像を積み上げた状態で保存する必要がある場合、画像の裏面移りや画像/画像面で発生する画像オフセットによる画質欠陥を抑制することが必要である。この現象は、一般に保管の温度、湿度、圧力に依存する。カラー画像を高温高湿下で保管した場合の画像オフセット現象は顕著であり改善が望まれている。
【0006】
これらカラートナーの定着に関する課題に対して、種々の方策が試みられており、例えば、特開平8-179643号公報、特開平9-73246号公報には、ポリエステル樹脂と、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1×104≦Mw≦4×104、数平均分子量(Mn)が4×103≦Mn≦2×104、分散比がMw/Mn≦5を満たす線状スチレン-アクリル樹脂とをブレンドした結着樹脂の記載がある。このトナーの内部構造は、ポリエステル樹脂の連続相に対し、スチレン-アクリル樹脂相のドメイン状態を形成し、海島状に存在する。
こうした比較的分子量の高いスチレン-アクリル樹脂のドメイン構造を持つトナーは、定着ローラーへのホットオフセット防止の点で、ある程度の効果を示しているものの、他のカラー画像特性の観点で充分ではない。とりわけドメイン径が大きくなると、トナーのOHP透過率は低下し、フルカラー画像でのOHPの発色の観点で充分ではなかった。また、前述の公報には、スチレン-アクリル樹脂の分子量、酸価等を制御することにより画像オフセットを防止するとの記載は何等存在しない。
【0007】
特開平9-269609号公報には、ポリエステル樹脂中に、予め顔料とスチレン-アクリル樹脂とを分散した加工顔料を分散させ、スチレン-アクリル樹脂の0.5~2.0μmの不連続相を形成した構造のトナーの記載がある。OHPの透過性を確保するために、ポリエステル樹脂とスチレン-アクリル樹脂との軟化点の差を10℃以下にしたものであり、OHP透過性に関しある程度の成功をおさめている。しかしながら、こうしたトナーの画像オフセット性は、連続相であるポリエステル樹脂の特性に支配され十分ではなかった。また、画像オフセットを防止する技術思想は盛り込まれていない。
【0008】
特開平5-119510号公報には、酸価15mgKOH/g以下のスチレン-アクリル樹脂、又は酸価8mgKOH/g以下のポリエステル樹脂、及び特定の構造を有する尿素誘導体をブレンドした結着樹脂の記載がある。これは吸水性の低いポリエステル樹脂とスチレン-アクリル樹脂とを用いて帯電の環境依存性を改善するものであるが、トナーのOHP透過性と画像オフセット性とを高い次元で両立させるといった新規な発明の記載は一切ない。
【0009】
また、特開平7-43943号公報には、結着樹脂がカルボキシル基を含むポリエステルあるいはスチレンアクリル系共重合体であり、ワックスを結着樹脂とグラフトさせるために架橋剤としてグリシジル基を含むアクリル樹脂又はエポキシ樹脂を使用する記載がある。これは、ワックスが架橋し分散性がよくなり、摩擦帯電等の安定に有効であるが、定着ローラーへのホットオフセット性、画像保存性、OHP透過性等の性能を満足させるには至っていない。
【0010】
更に、特開平7-152202号公報、特開平7-168395号公報には、ポリエステル樹脂を溶解させた後、無機分散剤を含む水相中で粒子化する方法が提案されている。こうした湿式製法トナーは、水といった極性の大きい媒体中で作製するため、トナー表面にワックスが露出しにくく、トナーブロッキング現象の防止に対し都合がよい。
しかしながら、熱ローラーへのホットオフセット性、定着画像保存性、及びOHP透過性の総てを両立させる電子写真用トナーは、未だ満足のいくものが得られていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、定着した画像を保存する際、画像の裏面移りや、画像・画像面どうしの画像オフセットを起こさず、ホットオフセットが十分に防止され、定着温度領域が広く、かつ、OHP画像を投影した際に鮮明で良好なカラー画像を得ることができる電子写真用トナー、及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、前記電子写真用トナーを含む二成分系現像剤を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、トナーの熱ローラーへのホットオフセット性、定着画像のオフセット性、OHP透過性等について鋭意検討した結果、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂とポリエステル樹脂とを含む極性樹脂を、結着樹脂として用いたトナーが、OHP透過性に悪影響を及ぼすことがなく、ホットオフセット性及び画像オフセット性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
【0013】
<1> 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する電子写真用トナーにおいて、前記結着樹脂が、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂とポリエステル樹脂とを含み、前記不飽和カルボン酸の含有量が、23~40重量%であり、前記ポリエステル樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1.5×104~5×104であり、数平均分子量(Mn)が4×103~8×103であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である、ことを特徴とする電子写真用トナーである。
<2> 少なくとも結着樹脂及び着色剤を有機溶剤中に溶解又は分散して油相を調製する工程と、該油相成分を水相中で懸濁造粒する工程と、前記有機溶剤を除去する工程とを含み、前記結着樹脂が、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂及びポリエステル樹脂を含み、前記不飽和カルボン酸の含有量が、23~40重量%であり、前記ポリエステル樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1.5×104~5×104であり、数平均分子量(Mn)が4×103~8×103であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である、ことを特徴とする電子写真用トナーの製造方法である。
<3> 前記<1>に記載の電子写真用トナーと、キャリアとからなることを特徴とする二成分系現像剤である。
【0014】
更に、前記課題を解決するための手段は、以下の態様が好ましい。
<4> 前記スチレン-アクリル系共重合樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1×103以上1×104未満であり、数平均分子量(Mn)が1×103以上2×104未満であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である前記<1>に記載の電子写真用トナーである。
<5> 融点が70~110℃の離型剤を含有し、該離型剤の含有量が、前記結着樹脂に対して1~20重量%である前記<1>又は<4>に記載の電子写真用トナーである。
<6> 前記不飽和カルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びフマル酸から選択される少なくとも一種である前記<1>、<4>~<5>のいずれかに記載の電子写真用トナーである。
<7> 前記結着樹脂が下記式を満たす前記<1>、<4>~<6>のいずれかに記載の電子写真用トナーである。
7≦[(A1×B1)+(A2×B2)]≦1200
(但し、A1は、前記ポリエステル樹脂の酸価(mgKOH/g)を表し、B1は、前記結着樹脂における前記ポリエステル樹脂の含有量(重量%)を表す。A2は、前記スチレン-アクリル系共重合樹脂の酸価(mgKOH/g)を表し、B2は、前記結着樹脂における前記スチレン-アクリル系共重合樹脂の含有量(重量%)を表す。)
<8> 前記ポリエステル樹脂の酸価(A1)と、前記スチレン-アクリル系共重合樹脂の酸価(A2)とが、A1≦A2の関係である前記<1>、<4>~<7>のいずれかに記載の電子写真用トナーである。
<9> 少なくとも結着樹脂及び着色剤を有機溶剤中に溶解又は分散した油相成分を、水相中で懸濁造粒することにより得られる前記<1>、<4>~<8>のいずれかに記載の電子写真用トナーである。
<10> 前記ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価の合計が、5~100mgKOH/gである前記<1>、<4>~<9>のいずれかに記載の電子写真用トナーである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子写真用トナーについて、詳しく説明する。
[電子写真用トナー]
本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。
【0016】
(結着樹脂)
前記結着樹脂は、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂(以下、「特定の共重合樹脂」と称することがある。)とポリエステル樹脂とを含んでなり、更に本発明の効果を損なわない限り、その他の樹脂を含むことができる。
【0017】
-特定の共重合樹脂-
本発明のトナーは、前記特定の共重合樹脂及びポリエステル樹脂を有機溶剤中に溶解又は分散した油相を、水相中で懸濁造粒して製造することが好ましい。こうした製法のトナーは、水中で造粒した後、溶剤を除去する工程中に、油相中の不飽和カルボン酸樹脂分が高濃度でトナー界面に分布し、酸性樹脂の擬似的なカプセル構造をとると考えられる。こうした表面性と内部分散性とを有したトナーは、カラートナーに要求される種々の定着特性を満足することができる。
第一に、従来の、ポリエステル樹脂と、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有しないスチレン-アクリル樹脂とのブレンドの系で観察されたようなスチレン-アクリル樹脂の極端なドメイン構造が現れない。これによりOHPの透過性を損なうことがない。第二に、画像オフセット性の改善であるが、これは不飽和カルボン酸樹脂成分による紙への接着強度の向上が高まったためと考えられる。また、定着画像表面にもこうした極性成分が分布するため、移行が防止されると考えられる。
【0018】
前記特定の共重合樹脂の酸価は、15~400mgKOH/gが好ましく、50~180mgKOH/gがより好ましい。該酸価が15mgKOH/g未満では、前記ポリエステル樹脂との極性差が少なくなり、前述した効果が発現できないことがある。一方、該酸価が400mgKOH/gを超えると、前記ポリエステル樹脂との混合比にもよるがトナーの吸水性が高まり、帯電量の湿度依存性が悪化することがある。また、前記特定の共重合樹脂の親水性が強まり、トナー造粒に用いる有機溶剤に溶けにくくなることがある。これにより造粒後のトナー粒度分布が悪化する場合がある。
【0019】
前記特定の共重合樹脂は、前記ポリエステル樹脂に比べ極性が高く、前記ポリエステル樹脂中で相溶する程度の分子量、分子量分布を持つものが好ましい。
前記特定の共重合樹脂は、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1×103以上1×104未満であることが好ましく、数平均分子量(Mn)が1×103以上2×104未満であることが好ましい。
該Mwが1×104以上であると、併用するポリエステル樹脂の分子量にもよるが、前記ポリエステル樹脂中でドメイン構造を取り易くなり、OHP透過性の低減を招き易い。一方、該Mwが1×103より小さいと、熱ローラーでの定着時に、離型剤の溶融より先にロール界面へのしみ出しが発生し、ホットオフセットが発生し易くなる。
また、前記特定の共重合樹脂は、分散比(Mw/Mn)がMw/Mn≦10であることが好ましく、Mw/Mn≦8であることがより好ましい。該分散比が10を超えると、画像の光沢が低下しやすく、特に高い光沢が求められるカラートナーには適さなくなる場合がある。
前記特定の共重合樹脂の分散比は、前記ポリエステル樹脂の分散比に近い方が、トナー造粒に用いる有機溶剤に均一に溶け易くなり、造粒後のトナー粒度分布もよくなるため好ましい。
【0020】
前記特定の共重合樹脂のガラス転移温度は、45~80℃が好ましく、50~75℃がより好ましい。該ガラス転移温度が45℃より低いと、トナーの粉体流動性の悪化やトナー保存時にブロッキングが発生することがあり、80℃より高いと、紙への定着温度を高くしなければならなくなる。
【0021】
前記特定の共重合樹脂は、少なくとも、前記不飽和カルボン酸とスチレン系モノマーとアクリル系モノマーとの3成分からなり、本発明の効果を損なわない限り、更に他のモノマーを構成成分として含んでいてもよい。また、前記特定の共重合樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれの構造であってもよい。
【0022】
前記特定の共重合樹脂中に、繰り返し単位として含有される不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びフマル酸が好ましく挙げられ、更に、イタコン酸、クロトン酸、ジアクリル酸、ジメタクリル酸等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸及びメタクリル酸が、モノマーの入手がし易い点から、特に好ましく挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
前記スチレン系モノマーの具体例としては、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、p-クロロスチレン、3,4-ジクロロスチレン、p-フェニルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-t-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレンのようなスチレンあるいはスチレン誘導体が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
前記アクリル系モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N-ブチルアクリルアミド、N,N-ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N-ブチルメタクリルアミド、N-オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】
前記特定の共重合樹脂における、前記不飽和カルボン酸の含有量は、23~40重量%である。該含有量が5重量%より少ないと、定着性、特に画像保存性とオフセット性の両立が困難となることがあり、該含有量が40重量%より多いと、樹脂の親水性が増加し、高温高湿下での帯電特性の悪化が生じ易くなることがある。
また、前記特定の共重合樹脂における、前記スチレン系モノマーの含有量は、60~95重量%が好ましい。該含有量が60重量%より少ないと、樹脂のガラス転移点の調整が困難となり易く、該含有量が95重量%より多いと、定着性の改善効果が見られなくなることがある。
【0026】
前記他のモノマーの具体例としては、例えば、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドン等のN-ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物が挙げられる。
【0027】
-ポリエステル樹脂-
本発明のトナーは、結着樹脂として前記特定の共重合樹脂と共にポリエステル樹脂が用いられる。該ポリエステル樹脂は、線状構造であってもよく、架橋構造であってもよい。架橋構造としては、具体的にはジオール成分とジカルボン酸成分とが、繰り返し線状重合体鎖中に規則的に三価以上の多価カルボン酸成分を架橋性モノマー成分として導入した弱い架橋構造を有するポリエステルが挙げられる。こうした架橋ポリマーは、通常の線状ポリマーと混合して用いてもよい。弱い架橋構造であっても、重合体全体としては一つの三次元ポリマーとして構成されており、単なる線状重合体の混合物に比べ、耐オフセット性がはるかに向上する。
【0028】
前記ポリエステル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1.5×104~5×104であり、数平均分子量(Mn)が4×103~8×103であり、かつ、分散比がMw/Mn≦10である。これにより、前記特定の共重合樹脂との混合性がよく、トナー造粒性、耐オフセット性等が向上する。更に好ましくは、分散比がMw/Mn≦8である。
【0029】
前記ポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分とからなるが、該アルコール成分の具体例としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)-ポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)-ポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、水添ビスフェノールA、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、キシリレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビス-(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート、トリス-(β-ヒドロキシエチル)イソシアネート、2,2,4-トリメチロールペンタン-1,3-ジオール等が挙げられ、これらには、更に、ヒドロキシカルボン酸成分を加えることができ、例えば、p-オキシ安息香酸、バニリン酸、ジメチロールプロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、5-ヒドロキシイソフタル酸等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい
【0030】
前記カルボン酸成分の具体例としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸モノメチルエステル、テトラヒドロテレフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフェノール酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シクロペンタンジカルボン酸、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2-ビス-(4-カルボキシフェニル)プロパン、トリメリット酸無水物と4,4-ジアミノフェニルメタンから得られるジイミドカルボン酸、トリス-(β-カルボキシエチル)イソシアネート、イソシアネート環含有ポリイミドカルボン酸、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートの三量化反応物とトリメリット酸無水物から得られるイソシアネート環含有ポリイミドカルボン酸等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステル樹脂は、通常の方法で製造することができる。前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、40~80℃が好ましく、50~70℃がより好ましい。前記結着樹脂には、上記成分からなるポリエステル樹脂を2種類以上組み合せて用いることができる。
【0031】
前記ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価の合計は、5~100mgKOH/gが好ましく、より好ましくは、酸価が25mgKOH/g以下、水酸基価が25mgKOH/g以下である。該酸価及び水酸基価がそれぞれこの範囲を超えるものは、高温高湿度下、低温低湿度下の環境下において、環境の影響を受けやすく、画像の劣化を招きやすい。
前記ポリエステル樹脂の酸価(A1)と、前記特定の共重合樹脂の酸価(A2)とは、A1≦A2の関係であることが、画像の保存性が改善される点で好ましい。
【0032】
前記結着樹脂における、前記ポリエステル樹脂と前記特定の共重合樹脂との配合比率は、下記式を満たすように決定することが好ましい。
7≦[(A1×B1)+(A2×B2)]≦1200
但し、A1は、前記ポリエステル樹脂の酸価(mgKOH/g)を表し、B1は、前記結着樹脂における前記ポリエステル樹脂の含有量(重量%)を表す。A2は、前記特定の共重合樹脂の酸価(mgKOH/g)を表し、B2は、前記結着樹脂における前記特定の共重合樹脂の含有量(重量%)を表す。
前記[(A1×B1)+(A2×B2)]が7より小さいと、定着性の改善が困難となることがあり、1200より大きいと、高温高湿下での帯電性が悪化することがある。
【0033】
また、前記結着樹脂における、前記ポリエステル樹脂と前記特定の共重合樹脂との配合比率は、重量比率で、90:10~50:50であることが好ましく、90:10~60:40であることがより好ましい。前記特定の共重合樹脂の割合が10重量%未満であると、画像オフセットの安定性等の効果が得られなくなることがあり、一方、前記特定の共重合樹脂の割合が50重量%を超えると、画像オフセットの安定性は得られるが、定着時にホットオフセットが発生し易くなり、OHPの透過性も低下することがある。
【0034】
(着色剤)
前記結着樹脂中に分散させる着色剤としては、公知の有機もしくは無機の顔料や染料、油溶性染料を使用することができる。
前記顔料は、樹脂を溶解する有機溶剤中で相溶しにくい顔料が好ましく、マゼンタトナー、イエロートナー、及びシアントナーには有機顔料、ブラックトナーにはカーボンブラック等を使用することができる。該顔料は、前記ポリエステル樹脂や前記特定の共重合樹脂等と絡み合い、2次元以上の重合体になり易いため、表面性が固くて環境の安定性がよい。画像オフセット性には最もよく、色別にはマゼンタ、イエロー、ブラック、シアンの順に効果が現れる。本発明に用いられる有機顔料は、公知のものを使用でき、アゾレーキ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアリリド顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、アントラキノン顔料等の縮合多環顔料等を使用することができる。
具体的には、例えば、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等が挙げられる。
【0035】
ブラックトナーには、カーボンブラックが好ましく用いられるが、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、金属錯塩染料の誘導体及びこれらの混合物、更にはシリカ、酸化アルミニウム、マグネタイトや各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の種々の金属酸化物及びこれらの混合物等も使用することができる。
これらの着色剤は、充分な濃度の可視像が形成される割合で含有されることが必要であり、トナー粒径や現像量に依存するが、一般にトナー100重量部に対して1~15重量部程度である。
【0036】
(その他の成分)
-離型剤-
本発明のトナーには、離型剤を加えることが好ましい。
本発明に使用される離型剤は、トナーの擬似カプセル構造の内部に分散され、トナー表面に離型剤が少ないため、帯電性や粉体流動性を悪くすることがない。また、離型剤の融点が前記ポリエステル樹脂の軟化点と近いものを用いると、トナーに含有させる離型剤の量を最小限に抑えることができ、OHPの透過性を損なうことがない。
【0037】
前記離型剤は、定着ローラーにオイルを塗布しないでトナーを離型するために、トナー中に前記結着樹脂に対して1~20重量%含有することが好ましく、2~10重量%含有することがより好ましい。含有量が1重量%未満であると、充分な離型効果がでない場合があり、一方、20重量%を超えると、トナーの軟化点が低下し、トナーの保存安定性が低下したり、OHPの透過性が低下してしまう場合がある。
【0038】
前記離型剤は、融点(Tm)が70~110℃であり、樹脂材料の軟化開始温度を超えないものであれば、トナー樹脂材料の軟化に伴って離型剤が先に溶け出し、充分な離型効果が得られる。前記離型剤の融点(Tm)は、より好ましくは、75~95℃である。
一般的に、トナー樹脂材料に対して離型剤の含有量を増やすと、定着ローラーとの離型性はよくなるが、反対にOHPの透過率が低下する傾向がある。本発明では、前記ポリエステル樹脂と前記特定の共重合樹脂の溶融温度に近い離型剤を用いることによって、離型剤の離型効果が最大に得られ、画像表面の安定性とOHPの透過率がよいトナーを得ることができる。
【0039】
本発明において使用できる離型剤は、特に限定されるものではなく、離型性を有する以下の材料を使用することができる。
具体例としては、ロウ類及びワックス類として、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスのほかに、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、12-ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックスも使用できる。更に、低分子量の結晶性高分子樹脂としては、ポリn-ステアリルメタクリレート、ポリn-ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n-ステアリルアクリレート-エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子が挙げられるが、より好ましいのはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックスあるいは合成ワックスである。
【0040】
記録材にトランスペアレンシーフィルムを用いた際の、定着後の画像の透過性が若干落ちてしまうといった課題に対しては、トナー中の離型剤の分散単位に依存することが確認された。即ち、トナー中での離型剤の分散単位を透過性に影響がでにくい単位までに分散すれば、離型剤の結晶化度の大きさにかかわらず問題がなくなる。具体的には、トナー中の平均の分散径が、3μm以下、より好ましくは1μm以下にすればよい。
【0041】
-顔料分散剤-
本発明のトナーには、必要に応じて顔料の分散安定を目的として、顔料分散剤を用いることができる。具体的には、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、(メタ)アクリロイル基を有する感光性モノマー、オリゴマー等が挙げられる。更には、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその部分鹸化物、ポリビニルフェノール、フェノールノボラック、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリビニルピロリドン、スチレンと無水マレイン酸との共重合体またそのハーフエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等の共重合可能なモノマーから得られた重合体が挙げられる。
トナーの帯電特性や結着樹脂との分散性を考慮すると、ポリエステル樹脂又はポリカプロラクトン樹脂が好ましい。該ポリカプロラクトン樹脂を構成するラクトン化合物の具体例としては、ε-カプロラクトン、σ-バレロラクトン、β-メチル-σ-バレロラクトン、4-メチルカプロラクトン、2-メチルカプロラクトン、β-プロピオラクトン、γ-プロピオブチルラクトン等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0042】
前記顔料分散剤の添加量は、顔料100重量部に対して、0.1~100重量部程度であり、1~50重量部が好ましい。該添加量が0.1重量部より少ないと、所望とする顔料分散性が得られないことがある。一方、該添加量が100重量部より多いと、トナーの帯電特性、特に高温高湿下での帯電特性が大きく低下してしまうことがある。
顔料分散に際しては、通常使用する分散装置が使用可能である。具体的には、粒状メデイアを装備した適当な容器、例えば、アトライター、ボールミル、サンドミル、振動ミル等に原材料を投入し、この容器を好ましい温度範囲、例えば、20~160℃で分散する方法が挙げられる。粒状メデイアとしては、ステンレス鋼、炭素鋼等の鋼、アルミナ、ジルコニア、シリカ等が好ましく用いられる。
【0043】
-帯電制御剤-
本発明のトナーには、必要により帯電制御剤を加えてもよい。使用できる帯電制御剤としては、粉体トナーにおいて使用されている、安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩からなる群より選ばれる化合物、更にこれらを2種以上組合わせたものが好ましく挙げられる。
【0044】
トナーに対するこれらの帯電制御剤の添加量は、一般に0.1~10重量%程度であり、0.5~8重量%が好ましい。該添加量が0.1重量%より少ないと、帯電制御効果が不十分となることがあり、また、該添加量が10重量%を超えると、トナー抵抗の過度の低下を引き起こし使いにくくなることがある。
【0045】
-クリーニング助剤-
本発明のトナーには、更に、上記帯電制御剤と共に、クリーニング助剤を併用することができる。該クリーニング助剤としては、金属石鹸、無機又は有機金属塩が挙げられる。
前記金属石鹸の具体例としては、例えば、トリステアリン酸アルミニウム、ジステアリン酸アルミニウム、バリウム、カルシウム、鉛及び亜鉛のステアリン酸塩、又はコバルト、マンガン、鉛及び亜鉛のリノレン酸塩、アルミニウム、カルシウム、コバルトのオクタン酸塩、カルシウムとコバルトのオレイン酸塩、パルミチン酸亜鉛、カルシウム、コバルト、マンガン、鉛及び亜鉛のナフテン酸塩、カルシウム、コバルト、マンガン、鉛及び亜鉛のレジン酸塩等が挙げられる。
【0046】
前記無機又は有機金属塩の具体例としては、例えば、金属塩中のカチオン性成分は、周期律表の第1族、第2族、及び第13族の金属からなる群より選ばれ、該金属塩中のアニオン性の成分は、ハロゲン、カーボネート、アセテート、サルフェート、ボレート、ニトレート、及びフォスフェートからなる群より選ばれる塩である。
前記クリーニング助剤の添加量は、一般に、トナーに対して0.1~10重量%程度であり、0.1~5重量%が好ましい。該添加量が0.1重量%より少ないと、所望する効果が不十分となることがあり、また、該添加量が10重量%を超えると、トナーの粉体流動性の低下等を引き起こし使いにくくなることがある。
【0047】
[二成分系現像剤]
本発明の電子写真用トナーは、一成分現像方式、二成分現像方式のどちらで用いてもよいが、樹脂被覆キャリアと組み合わせた二成分現像方式で用いるのが好ましい。キャリアとして樹脂被膜キャリアを使用することにより、トナーの小粒径化による帯電の立ち上がりや帯電分布の悪化、及び帯電量の低下からくる地汚れや濃度ムラを改善することができる。
キャリアは、公知のキャリアであれば特に制限されるものでなく、鉄粉系キャリア、フェライト系キャリア、表面コートフェライトキャリア等が使用できる。また、それぞれの表面添加粉末は所望の表面処理を施して用いてもよい。
【0048】
[電子写真用トナーの製造方法]
次に、本発明の電子写真用トナーの製造方法について、詳しく説明する。
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有機溶剤中に溶解又は分散して油相を調製する工程(以下、「油相調製工程」と称する。)と、前記油相成分を水相中で懸濁造粒する工程(以下、「造粒工程」と称する。)と、前記有機溶剤を除去する工程(以下、「溶剤除去工程」と称する。)とを含み、前記結着樹脂が、少なくとも、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン-アクリル系共重合樹脂及びポリエステル樹脂を含むことを特徴とする。
【0049】
(油相調製工程)
まず、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有機溶剤に溶解又は分散して油相を調製する工程について説明する。本発明において、結着樹脂及び着色剤、更に必要に応じて用いるその他の添加剤(これらを、「トナー成分」と呼ぶ。)は、結着樹脂が溶解可能な溶剤中に、溶解又は分散される。使用できる有機溶剤は、結着樹脂の構成成分にも依存するが、一般に、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、テトラヒドロフラン等のアルコール又はエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等のエステル、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサン等のケトン類が挙げられる。これらの有機溶剤は、主に結着樹脂を溶解させる必要があるが、着色剤及びその他の添加剤は溶解してもしなくてもよい。
前記油相に用いる前記トナー成分と有機溶剤との重量比は、10:90~80:30が造粒のし易さ、あるいは最終的なトナー収率の点で好ましい。
【0050】
(造粒工程)
次に、前記油相成分を、水相中で所定の粒径になるように懸濁造粒する工程について説明する。水相の主要媒体は水であるが、必要に応じて、無機又は有機の分散安定剤を添加してもよい。これらの分散安定剤は、親水性コロイドを形成することにより、油相液滴を分散安定化する。
前記無機の分散安定剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、珪酸、ケイソウ土、粘土等が挙げられる。これらの無機の分散安定剤の粒子径は、2μm以下が好ましく、0.1μm以下がより好ましく、ボールミル、サンドミル、アトライター、ダイノーミル等の湿式分散器により所望の粒径まで粉砕した後、使用することが好ましい。前記粒子径が2μmを超えると、造粒したトナーの粒度分布が広くなり、トナーとして使用できなくなることがある。
【0051】
前記無機の分散安定剤と併用してもよい有機の分散安定剤としては、具体的には、ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えば、アルチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、コハク化ゼラチン等)、アルブミン、カゼイン等の蛋白質類、コロジオン、アラビアゴム、寒天、アルギン酸、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースのアルキルエステル、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、合成高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、ポリスチレンスルフォン酸塩)等が挙げられる。これらの有機分散安定剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これら分散安定剤の添加量は、水相の主要媒体に対して0.001~5重量%が好ましい。
【0052】
前記水相には、必要に応じて分散安定補助剤を併用してもよい。
前記分散安定補助剤には、各種の界面活性剤が好ましく用いられる。前記界面活性剤としては、イオン性、非イオン性の界面活性剤類が挙げられる。具体的には、アニオン界面活性剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフェニルスルフォン酸塩、アルキルナフタリンスルフォン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルフォン酸等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。これらの分散安定補助剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記分散安定補助剤の添加量は、水相の主要媒体に対して0.001~5重量%が好ましい。
【0053】
前記油相と水相との混合割合は、最終的なトナーの粒径や、製造装置によっても異なるが、通常重量比で、10:90~90:10が好ましい。
前記水相中での油相の懸濁造粒は、高速剪断下で行うことが好ましい。特にトナーの粒径を5~9μmの範囲にしようとする場合は、使用する高速剪断構造を備えた分散機の選定に注意を払う必要がある。中でも、各種ホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル、ウルトラタラックス、クレアミル等の高速羽根回転型や強制間隔通過型の乳化機が使いやすい。
【0054】
(溶剤除去工程)
懸濁造粒する工程中で同時に、あるいは懸濁造粒工程後、有機溶剤を取り除く。有機溶剤の除去は、常温で行ってもよく、あるいは減圧で行ってもよい。常温で行うためには、有機溶剤の沸点より低く、かつ結着樹脂のTgを考慮した温度をかける必要がある。結着樹脂のTgを大きく超えると、望ましくないトナー合一が起こることがある。通常、20~50℃近傍で0.5~24時間攪拌することが好ましい。減圧する際は、20~150mmHgで行うことが好ましい。
【0055】
得られたトナーは、有機溶剤除去後に、塩酸、硝酸、蟻酸、酢酸等の、無機の分散安定剤を水溶化する酸類で洗浄し、トナー表面に残存する無機の分散安定剤を除去することが好ましい。その理由は、無機の分散安定剤や前述した有機の分散安定剤がトナー表面に残留したトナーは、残留付着物の持つ吸湿性のために、トナーとしての帯電性の湿度依存性が悪化してしまうからである。できる限りこうした分散安定剤を取り除き、トナーの帯電性や粉体流動性に対する影響を極力少なくする必要がある。無機の分散安定剤が酸性物質の場合には、洗浄はアルカリ水で行うことができる。
【0056】
上記の酸で洗浄したトナーは、必要により水酸化ナトリウム等のアルカリ水で再度洗浄してもよい。これにより、酸性雰囲気下に置かれることで不溶化したトナー表面の一部のイオン性物質が、再度、可溶化除去され、帯電性や粉体流動性の点で好ましい。また、アルカリ水で処理した場合は、酸で再洗浄することが好ましい。
更にまた、こうした酸やアルカリ水での洗浄は、トナー表面に遊離し付着した離型剤を洗浄除去する効果を有する。洗浄時のpH、洗浄の回数、洗浄時の温度等の条件のほか、攪拌機や超音波分散装置等の選択を適切に行うことにより、更に洗浄が効果的に実施される。その後、必要に応じて、ろ過、デカンテーション、遠心分離等の工程を実施し、乾燥後、トナー粒子を得る。
【0057】
前記トナーには、流動性や現像性の制御のために、公知の外添剤を加えてもよい。前記外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化セリウム等の各種無機酸化微粒子及び必要により疎水した微粒子、ビニル系重合体、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。前記外添剤の添加量は、添加前のトナーに対して、0.05~5重量%が好ましい。
【0058】
前記トナーの形状は、トナーの製造条件の違い、特にトナー材料の処方及び造粒後のトナーから有機溶剤を蒸発させる工程条件等を制御することにより、球形から不定形状まで、あるいは表面に微小な凹凸、皺、穴、突起を持ったトナー形状も得ることができる。
具体的には、形状係数MLS2で、100~140の範囲で制御可能である。MLS2とは、例えば日立製作所製FE-SEM(S=800)を用い、倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介して、例えばニレコ社製画像解析装置(Luzex-III)に導入し解析を行い、下記式より算出して得られた値を形状系数値MLS2として定義する。
【0059】
【数1】



【0060】
通常の混練粉砕法で作製したトナーの形状は不定形であり、MLS2は140~160程度である。
本発明のトナーの製造方法により得られたトナーは、公知の乾式静電荷用現像法に制限なく使用できる。例えば、カスケード法、磁気ブラシ法、マイクロトーニング法等の二成分現像法、導電性一成分現像法、絶縁性一成分現像法等の一成分現像法、更には非磁性一成分現像法等であるが、前述した、球形のトナー形状に起因するトナー付着力の低さを効果的に用いたユニークなプロセスを設計することも可能である。
即ち、複数のトナー像を現像転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合は、従来のモノクロトナーと比較して感光体上のトナー量が増加し、従来の不定形トナーを用いただけでは、転写効率を向上させるのは困難である。このため、従来の不定形トナーを用いたカラーの画像形成では、四色のトナーが均一に転写されにくく、更に中間転写体を用いる場合は、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じ易く、高画質のフルカラー画像を安定に出力することは容易ではない。
前記MLS2が140を超えるあたりから、トナーの転写効率の低下が認められ、転写効率を高めるためには、前記MLS2が100~120程度が好ましい。こうしたトナーの高転写効率特性を利用し、クリーニング部材レスを採用した、小型で簡素なプロセスを設計することも可能である。
【0061】
[画像形成方法]
以上の如き構成の本発明の電子写真用トナーは、従来公知の画像形成方法、即ち、潜像担持体上に形成された静電潜像を、トナーにより現像してトナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を転写材上に転写して転写画像を形成する転写工程と、該転写画像を定着する定着工程とを含む画像形成方法に、好適に用いることができる。
前記本発明の電子写真用トナーを用いた画像形成方法によれば、定着した画像を保存する際、画像の裏面移りや、画像・画像面どうしの画像オフセットを起こさず、ホットオフセットが十分に防止され、定着温度領域が広く、かつ、OHP画像を投影した際に鮮明で良好なカラー画像を得ることができる。
【0062】
以下、本発明のトナーを用いた画像形成方法を、画像形成装置とともに具体的に説明する。
図1は、本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用可能なカラー画像形成装置の一例を示す概略図である。図1のカラー画像形成装置は、画像形成手段と、加熱定着手段と、クリーニング手段とを有している。画像形成手段は、感光体1、コロナ帯電器2、露光装置3、パイプ状の導電性芯金4b上に電気抵抗値を制御した弾性体層4aを設けてなる中間転写体4、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの現像剤を搭載した現像器5a,5b,5c,5d、及び転写帯電器6からなる。
感光体1としては、a-Se,OPC,a-Si,ZnOの様な光導電絶縁質層を持つ感光ドラムもしくはベルトが用いられ、中でも、OPCやa-Si感光体が好ましく用いられる。コロナ帯電器2としては、感光体とは非接触型の帯電器のほかに、ローラや磁気ブラシを用いた接触型のものも用いられる。加熱定着手段は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵させた加熱ローラ8と加圧ローラ9とからなる一対の熱ロール定着器を有してなる。また、クリーニング手段として、脱着可能なクリーナー7が設けられている。
【0063】
図1に示す装置を用いて、カラー画像を形成する場合には、コロナ帯電器2により帯電させた感光体1を露光装置3により露光して感光体1上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの現像剤を搭載した現像器5a,5b,5c,5dにて順に現像され、該現像像は中間転写体4に転写される。中間転写体4上のトナー画像は、トナーの摩擦電荷と逆極性のバイアス電荷を転写帯電器6により印可され、転写材10の表面に転写される。転写材10上のトナー画像は、転写材10を加熱ローラ8と押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラ9との間を通過させることによって転写材10上に定着され、カラー画像が形成される。
【0064】
図2は、前記画像形成方法において、非磁性一成分現像ユニットを使用する場合の現像ユニットの概略を示す図である。現像ユニットは、トナー溜め11、トナーを供給するためのトナー供給ロール12、シール材13、現像ロール14及びトナーを帯電、薄層化するための規制ブレード15から構成されている。
【0065】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例において、「部」は「重量部」を意味する。
【0066】
[線状ポリエステル樹脂Aの合成]
・ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1050部
・フマル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 520部
・ハイドロキノン(重合禁止剤) ・・・・・・・・・・・・・・・ 1部
【0067】
以上の物質を、エステル化触媒(ジブチルスズオキサイド)と共にガラス製3Lの四つ口フラスコに入れ、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、電熱マントルヒータ中で窒素気流下、前半230℃常圧、後半200℃減圧にて攪拌しつつ反応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂Aは、酸価12.6mgKOH/g、水酸基価8.9mgKOH/g、ガラス転移温度66℃であった。また、GPCによる重量平均分子量(Mw)は20000であり、数平均分子量(Mn)は4000であり、分散比はMw/Mn=5であった。
【0068】
尚、結着樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量、分子量分布は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(HLC802A型:東ソー社製)により、温度40℃、溶媒テトラヒドロフラン、測定流量1.0ml/min、サンプル濃度0.5%、サンプル注入量200μl、カラムGMH6(二本接続)にて測定した。低分子部分の分子量ピークと高分子部分の分子量ピークの比率は、分子量分布でピークを持つ山を、谷の最下点で分離し、それぞれの面積を求め、その比をもって比率とした。
【0069】
[架橋ポリエステル樹脂Bの合成]
・ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 460部
・ポリオキシエチレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 425部
・無水トリメリット酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48部
・ジメチルテレフタル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50部
・ドデセニル無水琥珀酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 270部
・ジブチルスズオキサイド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部
【0070】
以上の物質を用い、前記線状ポリエステル樹脂Aの合成と同様の方法で反応を進めた。得られた架橋ポリエステル樹脂Bは、酸価10.8mgKOH/g、水酸基価28.4mgKOH/g、ガラス転移温度62℃であった。また、GPCによる重量平均分子量(Mw)は95000であり、数平均分子量(Mn)は4500であり、分散比はMw/Mn=21であった。
以下同様に、架橋ポリエステル樹脂C及び線状ポリエステル樹脂Dを合成した。これらの樹脂の原料モノマーや樹脂の物性を表1に示す。
【0071】
【表1】



【0072】
[特定の共重合樹脂S-1の合成]
・アクリル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23部
・スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70部
・アクリル酸ブチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7部
以上の単量体を用いて、特定の共重合樹脂S-1を合成した。この樹脂は、Mw=2200、Mn=1400、分散比(Mw/Mn)=1.6、酸価160mgKOH/g、ガラス転移温度64℃であった。
【0073】
[特定の共重合樹脂S-2の合成]
・メタクリル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30部
・スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 65部
・メタクリル酸メチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5部
以上の単量体を用いて、特定の共重合樹脂S-2を合成した。この樹脂は、Mw=3500、Mn=2000、分散比(Mw/Mn)=1.8、酸価135mgKOH/g、ガラス転移温度68℃であった。
【0074】
[特定の共重合樹脂S-3の合成]
・アクリル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30部
・スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 65部
・アクリル酸ブチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5部
以上の単量体を用いて、特定の共重合樹脂S-3を合成した。この樹脂は、Mw=5600、Mn=2500、分散比(Mw/Mn)=2.2、酸価160mgKOH/g、ガラス転移温度70℃であった。
【0075】
[特定の共重合樹脂S-4の合成]
・アクリル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30部
・スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 65部
・2-エチルヘキシルアクリレート ・・・・・・・・・・・・・ 5部
以上の単量体を用いて、特定の共重合樹脂S-4を合成した。この樹脂は、Mw=2800、Mn=2000、分散比(Mw/Mn)=1.4、酸価85mgKOH/g、ガラス転移温度70℃であった。
【0076】
[顔料分散液の調製]
・銅フタロシアニン顔料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 98部
(C.I.ピグメントブルー15:3、シアニンブルー4933M;大日精化社製)
・顔料分散剤(ソルスパース24000;ZENECA社製) ・・ 2部
・酢酸エチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 100部
上記組成の分散液に、ガラスビーズを加えサンドミル分散機に装着した。分散容器回りを冷却しながら、高速攪拌モードで3時間分散し、その後、酢酸エチルで希釈し、顔料濃度10重量%の顔料分散液を調製した。
【0077】
[微粒子化ワックスの調製]
・パラフィンワックス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15部
(DSC:55℃、融点:85℃、融解潜熱:193mJ/mg)
・トルエン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85部
【0078】
上記材料を、攪拌羽根を装着し容器回りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分83回転で攪拌しながら徐々に温度を上げていき、最後に100℃に保ったまま3時間攪拌した。次に、攪拌を続けながら毎分約2℃の割合で室温まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。レーザー回析/散乱粒度分布測定装置LA-700(堀場製作所)を用いてワックスの平均粒径を測定すると約1.02μmであった。このワックス分散液を高圧乳化機APV GAULIN HOMOGENIZER 15MR型を用い、圧力500kg/cm2で再度分散を行った。同様にワックスの平均粒径を測定したところ0.81μmであった。得られた微粒子化ワックスの分散液は、ワックスの重量濃度が15重量%になるように酢酸エチルで希釈した。
【0079】
(実施例1)
[油相Iの調製]
・上記線状ポリエステル樹脂A ・・・・・・・・・・・・・・・ 75部
・上記架橋ポリエステル樹脂B ・・・・・・・・・・・・・・・ 20部
・上記特定の共重合樹脂S-1 ・・・・・・・・・・・・・・・ 15部
・上記顔料分散液 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50部
・上記微粒子化ワックスの分散液 ・・・・・・・・・・・・・・ 33部
・酢酸エチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32部
上記組成の油相を調製し、ポリエステル樹脂が充分に溶解することを確認した。上記油相をホモミキサー(エースホモジナイザー;日本精機社製)に投入し、毎分15000回転で2分間攪拌し、均一な油相を調製した。
【0080】
[水相の調製]
-炭酸カルシウム分散液-
・炭酸カルシウム(平均粒径0.03μm) ・・・・・・・・・ 60部
・純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40部
上記材料をボールミルで4日間攪拌した。上述したレーザー回析/散乱粒度分布測定装置LA-700(堀場製作所)を用いて炭酸カルシウムの平均粒径を測定すると0.08μmであった。
【0081】
-カルボキシルメチルセルロース水溶液-
・カルボキシルメチルセルロース(セロゲンBSH;第一工業製薬)・・ 2部
・純水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 98部
上記材料をボールミルで4日間撹拌し、同じく水相を調製した。
【0082】
[トナーの製造]
・上記油相I ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60部
・上記水相(炭酸カルシウム分散液) ・・・・・・・・・・・ 10部
・上記水相(カルボキシルメチルセルロース水溶液) ・・・・ 30部
【0083】
上記材料をコロイドミル(日本精機社製)に投入し、ギャップ間隔1.5mm、毎分8000回転で20分間乳化を行った。次に、得られた乳化物を、ロータリーエバポレータに投入、室温30mmHgの減圧下で3時間脱溶剤を行った。その後、12N塩酸をpH2になるまで加え、炭酸カルシウムをトナー表面から除去した。その後、10Nの水酸化ナトリウムをpH10になるまで加え、更に超音波洗浄槽中で攪拌機で攪拌しながら1時間攪拌をした。更に遠心沈降を行い、その上澄みを3回交換して洗浄した後、乾燥してトナーを得た。コールターカウンターTA-II型(コールター社製)を用い測定したトナーの体積平均粒径は7.8μmであり、粒度分布の指標であるGSD(体積平均粒度であるD84/D16のルートを求めたもの)は1.22であった。
【0084】
前記顔料分散液の調製の際に用いた銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)を、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントレッド57、カーボンブラック(#4000;三菱化成社製)に代え、同様の方法で、イエロートナー、マゼンタトナー、ブラックトナーを得た。各色のトナーの物性を下記表2に示す。
尚、トナー内部のワックスの平均粒径(μm)は、造粒したトナーの断面を、日立製作所製FE-SEM(S=800)を用いて、倍率10,000倍で観測し、測定した。
【0085】
【表2】



【0086】
[現像剤の製造]
上記のように製造した各色のトナーに、シリカ(R972;日本エアロシル社製)0.5重量%をヘンシェルミキサーを用いて添加した。キャリアコアとしてF300(パウダーテック社製)にポリメチルメタクリレートを0.5重量%加え、ニーダーでコートしキャリアを作製した。前記トナーとキャリアとを混合し、トナー濃度が8重量%になるように現像剤を製造した。
得られた現像剤を、ターブラブレンダーにより25秒間撹拌混合した後、東芝ケミカル社製のブローオフ法帯電量測器TB-500により、帯電量を測定した。各色の現像剤は、-15から-20μC/gの帯電量を持っていた。
【0087】
<トナーの現像性及び定着性評価>
画像出力評価装置は、図1と同様の構成のAカラー635(富士ゼロックス社製)を改造した装置を用いた。特にオイルレス定着性の評価に対しては、熱定着ロールにオイルを供給せずに画質評価を行った。具体的な実験条件を以下に示す。
・感光体:OPC(φ84)
・ROS:LED(400dpi)
・プロセス速度:160mm/s
・潜像電位:背景部=-550V、画像部=-150V
・現像ロール(第1~第4現像機共通):マグネット固定、スリーブ回転、マグネット磁束密度=500G(スリーブ上)、スリーブ径=φ25、スリーブ回転速度=300mm/s
・感光体と現像ロール(第1~第4現像機共通)との間隔:0.5mm
・現像剤層層厚規制部材と現像ロールとの間隔(第1~第4現像機共通):0.5mm
・現像バイアス(第1~第4現像機共通):DC成分=-500V、AC成分=1.5KVP-P(8kHz)
・転写条件:コロトロン転写(ワイヤ径=85μm)
・定着条件:フッ素ロール、オイル供給無し
・定着速度:100mm/秒
・トナー付着量:0.6~0.7mg/cm2
・評価環境:常温常湿(23℃,50%RH)及び高温高湿(28℃,85%RH)
・画質評価法:画像濃度;カラー反射濃度計(Color reflection densitometerX-RITE404A)
【0088】
<OHP透過率(%)>
OHPシートに画像を作像し、以下の波長で各色の透過率を測定した。透過率の測定装置は、分光光度計 U3210(日立製作所製)を用いた。
シアン・・・・480nm
マゼンタ・・・680nm
イエロー・・・580nm
【0089】
<定着画像強度(しごき法)>
普通紙上に作像し、以下の基準で判断した。
良好・・・ロール温度180℃で定着した画像をしごいてトナーの剥離なし。
劣る・・・画像をしごくとトナーの剥離あり。
【0090】
<クリース定着温度(定着画像の折り曲げ性;画像の定着性の指標)>
画像濃度約1.4~1.5の約20mm径の画像を一度折り、開いて折れた画像部を綿で軽く拭き、白く抜けた画像幅をμmの単位で表したものを指標とし、60μm以下を許容範囲とし、60μmとなる定着部材温度を定着温度とした。
クリース定着温度が135℃未満を〇、135℃以上140℃未満を△、140℃以上を×、と評価した。
【0091】
<ホットオフセット温度>
ライン画像の高温定着時に、画像の後端の余白部分に前の画像が極わずかに付くか付かない境目のときの温度を求め、ホットオフセット温度とした。
ホットオフセット温度が150℃未満を×、150℃以上180℃未満を△、180℃以上を〇、と評価した。
【0092】
<画像オフセット性>
5cm×5cmのカラー画像を2枚作製し、この画像面を向かい合わせガラス板の間に挟んだ。これに40g/cm2の荷重をかけ、温度60℃、湿度50%RHの環境に2週間放置した。これにより画像がオフセットしたレベルをグレード付け評価した。
画像欠陥なしを〇、一部に画像オフセット発生を△、全面に画像オフセット発生を×、と評価した。
【0093】
<トナー熱ブロッキング評価>
トナー5gを45℃、50%RHのチャンバーに17時間放置した。室温にもどした後、トナー2gを目開き45μmのメッシュに投入し、一定の条件で振動させた。メッシュ上に残ったトナーの重量を測定し、重量比を算出した。この数値をトナー熱ブロッキング指数とした。
トナー熱ブロッキング指数が6%未満を〇、6%以上10%未満を△、10%以上を×、と評価した。
これらの結果を表3に示す。
【0094】
【表3】



【0095】
得られた画像は高解像度の良好なものであり、ホットオフセットもなかった。更に、30000枚連続の複写を行ったが、30000枚後の画像は、初期と変化のない良好なものであった。更に高温高湿で画像評価を行ったが、画像乱れは全くなかった。
また、定着温度155℃においてベタ部画像では、入射測定角が60°/60°の条件で、トナー付着量が0.6~0.7mg/cm2の時の光沢度は、どの色も20以上の高光沢を示した。
【0096】
(実施例2)
実施例1において、油相の調製に用いた特定の共重合樹脂S-1を、特定の共重合樹脂S-2に代え、顔料にC.I.ピグメントブルー15:3を用いた以外は、実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
【0097】
(実施例3)
実施例1において、油相の調製に用いた線状ポリエステル樹脂Aを、線状ポリエステル樹脂Dに代え、架橋ポリエステル樹脂Bを、架橋ポリエステル樹脂Cに代え、特定の共重合樹脂S-1を、特定の共重合樹脂S-3に代え、パラフィンワックスをマイクロクリスタリン(融点:101℃)に代え、顔料にC.I.ピグメントレッド57を用いた以外は、実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
【0098】
(実施例4)
実施例1において、油相の調製に用いた線状ポリエステル樹脂Aを、線状ポリエステル樹脂Dに代え、架橋ポリエステル樹脂Bを、架橋ポリエステル樹脂Cに代え、特定の共重合樹脂S-1を、特定の共重合樹脂S-4に代え、パラフィンワックスを無水マレイン酸変性ポリエチレン(融点105℃)に代え、顔料にC.I.ピグメントイエロー180を用いた以外は、実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
【0099】
(実施例5)
実施例1で製造したトナー(キャリアを添加していないもの)を、図2に示す非磁性一成分現像ユニットを登載したレーザープレス4161(富士ゼロックス社製)改造機を用いて画質の評価を行った。ハードロールに対し、定着温度155℃でのベタ部画像では、入射測定角が60°/60°の条件でトナー付着量が0.6~0.7mg/cm2の時、光沢度はどの色(シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、ブラックトナー)も20以上の高光沢を示した。また、ホットオフセットは210℃以上でも発生しなかった。OHP画像も鮮明で良好であった。
【0100】
(比較例1)
実施例1において、油相の調製に用いた特定の共重合樹脂S-1を全く添加せず、顔料にC.I.ピグメントブルー15:3を用いた以外は、実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
【0101】
(比較例2)
実施例1において、油相の調製に用いた特定の共重合樹脂S-1を、以下のスチレン-アクリル系共重合樹脂S-5に代え、顔料にC.I.ピグメントブルー15:3を用いた以外は、実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示す。
【0102】
[スチレン-アクリル系共重合樹脂S-5の合成]
・スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70部
・ノルマルブチルメタクリレート ・・・・・・・・・・・・ 30部
以上の単量体を用いて、スチレン-アクリル系共重合樹脂S-5を合成した。この樹脂は、Mw=25000、Mn=8000、酸価10mgKOH/g、水酸基価34.9KOHmg/g、ガラス転移温度64℃であった。
以下の表4に実施例2~4、及び比較例1、2のトナーの構成を示す。
【0103】
【表4】



【0104】
【表5】



【0105】
表3及び表5の結果から、本発明のトナーを用いた実施例1~4は、総ての評価項目において優れていた。一方、比較例1は、画像オフセットが発生し、定着性は不十分であった。比較例2は、クリース定着温度が上昇し、また、画像オフセットが発生し、定着性は不十分であった。更に、OHP画像は中間調が暗い画像であった。
【0106】
(実施例6)
[線状ポリエステル樹脂Eの合成]
・ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1050部
・テレフタル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 250部
・フマル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 300部
【0107】
以上の物質を、エステル化触媒(ジブチルスズオキサイド)と共にガラス製3Lの四つ口フラスコに入れ、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、電熱マントルヒータ中で窒素気流下、前半230℃常圧、後半200℃減圧にて攪拌しつつ反応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂Eは、酸価15mgKOH/g、水酸基価20mgKOH/g、ガラス転移温度65℃であった。また、GPCによる重量平均分子量(Mw)は21000であり、数平均分子量(Mn)は5300であり、分散比はMw/Mn=3.9であった。
【0108】
[油相IIの調製]
・上記線状ポリエステル樹脂E ・・・・・・・・・・・・・・・ 80部
・実施例1で用いた特定の共重合樹脂S-1 ・・・・・・・・・ 20部
・実施例1で用いた顔料分散液 ・・・・・・・・・・・・・・・ 50部
・実施例1で用いた微粒子化ワックスの分散液 ・・・・・・・・ 33部
・酢酸エチル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32部
上記組成の油相を調製し、ポリエステル樹脂が充分に溶解することを確認した。上記油相をホモミキサー(エースホモジナイザー;日本精機社製)に投入し、毎分15000回転で2分間攪拌し、均一な油相を調製した。
【0109】
[トナーの製造]
・上記油相II ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60部
・上記水相(炭酸カルシウム分散液) ・・・・・・・・・・・ 10部
・上記水相(カルボキシルメチルセルロース水溶液) ・・・・ 30部
上記材料を用いて、実施例1と同様の方法により、シアントナーを得た。
得られたシアントナーについて、実施例1と同様に、体積平均粒径、粒度分布GSD、及びワックス平均粒径を測定した。結果を下記表6に示す。
【0110】
[現像剤の製造]
次に、得られたシアントナーを用いて実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様に、ホットオフセット温度及びOHP透過率(%)を測定し、画像オフセット性を評価した。結果を下記表7に示す。
【0111】
(実施例7)
実施例6の油相IIの調製において、線状ポリエステル樹脂Eと特定の共重合樹脂S-1との重量比を80:20から60:40に変更した以外は、実施例6と同様の方法によりシアントナーを製造した。得られたシアントナーについて、実施例1と同様に、体積平均粒径、粒度分布GSD、及びワックス平均粒径を測定した。結果を下記表6に示す。
次に、得られたシアントナーを用いて実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様に、ホットオフセット温度及びOHP透過率(%)を測定し、画像オフセット性を評価した。結果を下記表7に示す。
【0112】
(実施例8)
実施例6の油相IIの調製において、特定の共重合樹脂S-1の代わりに、実施例2で使用した特定の共重合樹脂S-2を用いた以外は、実施例6と同様の方法によりシアントナーを製造した。得られたシアントナーについて、実施例1と同様に、体積平均粒径、粒度分布GSD、及びワックス平均粒径を測定した。結果を下記表6に示す。
次に、得られたシアントナーを用いて実施例1と同様に現像剤を製造し、実施例1と同様に、ホットオフセット温度及びOHP透過率(%)を測定し、画像オフセット性を評価した。結果を下記表7に示す。
【0113】
【表6】



【0114】
【表7】



【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、定着した画像を保存する際、画像の裏面移りや、画像・画像面どうしの画像オフセットを起こさず、ホットオフセットが十分に防止され、定着温度領域が広く、かつ、OHP画像を投影した際に鮮明で良好なカラー画像を得ることができる電子写真用トナー、及びその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、前記電子写真用トナーを含む二成分系現像剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用可能なカラー画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用可能な非磁性一成分現像ユニットの構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 コロナ帯電器
3 露光装置
4 中間転写体
5 四色現像器(5a,5b,5c,5d)
6 転写帯電器
7 クリーナー
8 加熱ローラ
9 加圧ローラ
10 転写材
11 トナー溜め
12 トナー供給ロール
13 シール材
14 現像ロール
15 規制ブレード


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【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用可能なカラー画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用可能な非磁性一成分現像ユニットの構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 コロナ帯電器
3 露光装置
4 中間転写体
5 四色現像器(5a,5b,5c,5d)
6 転写帯電器
7 クリーナー
8 加熱ローラ
9 加圧ローラ
10 転写材
11 トナー溜め
12 トナー供給ロール
13 シール材
14 現像ロール
15 規制ブレード


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【図1】



【図2】





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